この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第41章 それぞれの想い

現王の第一王子として生まれたそのときから、賛の運命は必然的に決められていた。父と違い、彼は生まれながらに王座を約束されていた。王とは言わずもがな国の父であり、民は我が身より慈しむべき我が子であった。
賛は今、自らに課せられた使命を放棄しようとしている。国のゆく末より個人の幸せを優先するのは、いずれ王となる者としてはあるまじき行為であった。
それでも。賛は生まれながらに与えられた天命に背いたとしても、愛する者を苦しませたくはなかったのだ。
賛は今、自らに課せられた使命を放棄しようとしている。国のゆく末より個人の幸せを優先するのは、いずれ王となる者としてはあるまじき行為であった。
それでも。賛は生まれながらに与えられた天命に背いたとしても、愛する者を苦しませたくはなかったのだ。

