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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第41章 それぞれの想い
賛の声音も表情も常と違うのが伝わったのだろう、桂花は心もち居住まいを正した。その真摯なまなざしから、賛がこれから話そうとしていることを受け止めようとしているのが判る。
「これから私が話すのは、私のみではない。そなたの今後にも拘わる重大な話だ」
桂花がこれ以上ないくらい真剣な声音で応えた。
「何なりとお聞かせ下さい。私はあなたの〝妻〟ですゆえ」
「いや、そなたは私の〝妻〟ではない」