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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第41章 それぞれの想い

責任を感じて、ひっそりと涙を流す桂花をかき抱(いだ)き、賛は宥めるように言った。
「以前から考えていたことだけど、はっきり自覚したのは去年の秋だよ。そなたが妃教育のために参内してほどなく、彼と言い合いになったのを憶えている?」
桂花が頷くと、賛が桂花の黒檀の髪を撫でた。
「あの時、弟は私が思う以上に大人で器の大きな男だと知った。彼ならば、この朝鮮を更なる繁栄に導く聖君になるだろう。私は安心して世子の座を任せられる」
「以前から考えていたことだけど、はっきり自覚したのは去年の秋だよ。そなたが妃教育のために参内してほどなく、彼と言い合いになったのを憶えている?」
桂花が頷くと、賛が桂花の黒檀の髪を撫でた。
「あの時、弟は私が思う以上に大人で器の大きな男だと知った。彼ならば、この朝鮮を更なる繁栄に導く聖君になるだろう。私は安心して世子の座を任せられる」

