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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第41章 それぞれの想い

翌朝、賛は居室の文机に向かい、文をしたためた。書状は父王と母后、更には弟陽善大君に宛てたものだ。
父と母には私心のために世子として生まれながら、その責務を果たさずに放棄する不孝への詫びが、弟へは、この国の未来を託すに至った理由と切々たる願いが綴られていた。
賛が望む幸せとは、己れ一人ではなく愛する桂花と二人で築く幸せに他ならない。また、世子たる者が己れの愛する者を側に置きたいがために、世継ぎを儲けるという本来の務めを怠って良いものではない。そのような勝手は許されないのだ。
父と母には私心のために世子として生まれながら、その責務を果たさずに放棄する不孝への詫びが、弟へは、この国の未来を託すに至った理由と切々たる願いが綴られていた。
賛が望む幸せとは、己れ一人ではなく愛する桂花と二人で築く幸せに他ならない。また、世子たる者が己れの愛する者を側に置きたいがために、世継ぎを儲けるという本来の務めを怠って良いものではない。そのような勝手は許されないのだ。

