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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第45章 新たな日々

ケトンは呆気に取られたような顔だ。当然だろう、つい今し方まで打ち解けて話していたはずの相手が急に冷淡になったのだから。
ケトンが慌てて立ち上がる。
「ごめんなさいね。私ったら、話に夢中で気がつかなくて」
ケトンは心ない狩人に追いかけられる兎のように室を出ていった。
ボクスは大息をつき、布団に仰向けに寝っ転がる。腕と手のひらに痛みが走るのに顔をしかめ腕枕をしつつ、ぼんやりと天井を仰いだ。室を出る間際、ケトンの泣きそうな表情がいつまでも眼裏に灼きついて離れようとしなかった。
ケトンが慌てて立ち上がる。
「ごめんなさいね。私ったら、話に夢中で気がつかなくて」
ケトンは心ない狩人に追いかけられる兎のように室を出ていった。
ボクスは大息をつき、布団に仰向けに寝っ転がる。腕と手のひらに痛みが走るのに顔をしかめ腕枕をしつつ、ぼんやりと天井を仰いだ。室を出る間際、ケトンの泣きそうな表情がいつまでも眼裏に灼きついて離れようとしなかった。

