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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第10章 再び春巡りて
 清明は譲らない。



「こちらのお屋敷の庭も綺麗だけど、姫乃原の方は数倍どころか万倍も見事よ」



 雪鈴がおずおずと問うた。



「姫乃原というのですか」



 清明が首肯した。



「ええ、素敵な伝説があるの」



 そこで、コンがまた割って入った。



「今日はこの辺で良いだろう。姫乃原に行きたいのなら、しっかり休んで体調を整えておけよ」
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