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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第10章 再び春巡りて
黄金の髪、碧眼となれば、西域出身の女性だったとも考えられる。何らかの事情で異国から来た美しい娘に朝鮮の若者がこの地で恋に落ちた。清明が言うように一夜で巨大な湖が消えたというのはあり得ないが、まだ国号を朝鮮と名乗るよりはるか昔なら、ここに湖が存在したとしても不思議はないのだ。
悠久の刻の流れの中で、地形は徐々に形を変えることもある。いずれにせよ、はるか昔の美しくも儚く哀しい恋物語だ。