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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第11章 祈り

コンは黙って雪鈴を見ていた。その場には夜の静寂と、ただ雪鈴の慟哭だけが聞こえている。やはり、コンのような度量の大きな男であったとしても、理解はして貰えないのか。当然だ、コンもまた王族であり、女は〝内訓〟に書かれているように、生まれながらに父や良人に従うものだと信じているのだろう。
だとしても、今夜、彼にすべてを打ち明けたことを後悔はしていない。いずれは話さなければならない、いや、もっと早くに話すべきだったのだ。
だとしても、今夜、彼にすべてを打ち明けたことを後悔はしていない。いずれは話さなければならない、いや、もっと早くに話すべきだったのだ。

