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ガトーフレーズ
第12章 tarte
俊太はアクアマリンの指輪を、薬指にはめてくれた。

「飴じゃ、つけられないもんな」

笑いながら言って、すぐに真剣な顔になる。

「本当に、ずっと会いたかった。抱きしめたかった。
もう俺の前からいなくならないで……」

「うん。約束……」

出会ったときよりずっと大人びた、頼もしい表情を見上げる。

「そーいう顔したらダメ。ムラムラするから」

「……して」

「莉乃さんはすぐそーいうこと言う。どんだけ鷲掴みすんの」

あ……おんなじ。私もそう思ったの……。

「責任とってもらうから……。今夜また待ち合わせしよ。
……返事は?」

「はい」

俊太は、バースデーパーティーの二次会をしてくれると言った。

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