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第1章 financier

男は優越感に浸った表情で、莉乃の細い腰に手をまわした。

「部屋にいく？」

「……行きたいです……」

バーテンダーが息をのんだ。

それほど、隆起した胸の谷間は悩ましく、声は愛らしい色香に溢れていた。

どんなふうに鳴くんだろう……
唇を奪い、全身を撫で、隅々まで舐めつくし、思いきり乱れ喘がせてみたい……
そう思わずにはいられない、甘い音色。