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禁愛
第9章 気持ちの変化
マンションに向かうべきか…このまま帰るべきか

しばらく歩きながら考えていた。

『気が抜けちゃった…』

その時…

「栞奈!」

聞きなれた声で呼ばれ、栞奈は振り返ると

そこには亨が居た。

「立花君…」

亨は、栞奈に近寄り心配そうに見つめていた。

「こんなところで何してんの?」

「ごめんなさい…あなたに会いに来たの…
 マンションに行っても居なくて、お店にも居なくて…それで…」

亨が優しく栞奈を抱きしめた。

「栞奈、会いたかった…」

亨は体を離し、

「何か、あったのか?」

「ううん…違うの…」

「とりあえず、車こっちだから行こう」

亨の車に案内され、車に乗り込んだ…。

「話をしなくちゃイケないと思った…このままだとイケないって」

「うん…」

「だけど…」

「栞奈、マンションについてからでも良いかな?
 ちゃんと話したいし…」

「うん」

亨は車を走らせ、マンションに向かった。

しばらく走ると亨のマンションに着いた。

「とりあえず、入って…散らかってるけど…」

中に入ると、最後に来たときより結構散らかっていた。

「最近、忙しくて…」

「そう…大丈夫?」

「うん…座って」

亨は急いでソファーの上だけ片付け、栞奈を座らせた。

亨はコーヒーを煎れにキッチンに向かった。

栞奈は部屋の中を見渡す…。結構オシャレな家具や家電があった。

『2回も来ているのに…ちゃんと見て無かったのね…』

亨が戻り栞奈の隣に座った。

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