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第11章 衝撃の告白

優は小さく溜息を吐くと…

「彼女が…妊娠した」

信じられない言葉だった。

「妊娠？」

栞奈の目からは涙がこぼれ…何も言う事は出来なかった。

「彼女は産みたいって言ってる…栞奈を裏切って…美和を抱き
　ちゃんとした避妊をしなかった俺への罰だ…」

優の目からも涙がこぼれ…頬をつたう・・・

栞奈の頭の中は真っ白になり…

何も言わずただ泣くことしか出来なかった。

少しの間、二人は会話をする事無くただ時間だけが過ぎて行った。


沈黙を破ったのは栞奈の方だった。

「優…私もあなたを愛してた…本当に愛してたの…
　なのに、私はあなたを傷つけた…本当にごめんなさい…」

「栞奈…謝るな…お前は何も悪くない…」

美和の妊娠を聞き、栞奈の気持ちは固まった。

「離婚しましょう…産まれてくる子供は何も悪くないわ…
　あなたは子供と美和さんを大切にして…私も…あなたの子供が欲しかった…」

栞奈は、その言葉を言うと一気に涙が溢れ、声を出して泣いた。

優も同様に泣いていた。

「栞奈…ごめん…本当にごめん…」

「夕飯、食べよう…今、準備するから…」

栞奈は立ち上がると…目の前が真っ白になり、その場に倒れてしまった。

遠くで優が必死に名前を呼ぶ声が聞こえたが、意識はだんだんと薄れて行くのが

分かった。