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禁愛
第13章 再出発
亨はベッドから立ち上がり、バスタオルを持ち栞奈の下に引き、

栞奈を再度横にさせた。

「ベッド汚しちゃってごめんね・・」

「良いよ…栞奈…おいで…」

腕を伸ばし栞奈を呼ぶと頭を腕の上に乗せた。

そのまま強く抱きしめた。

「栞奈…俺と一緒に居てほしい…俺じゃダメか?」

栞奈は亨の顔を見つめ…

「私なんかで良いの?私、ズルいしわがままよ…」

「良いよ…栞奈が良いんだ…」

亨の胸に顔をうずめ…

「私も一緒に居たい…長い間待たせてごめんね…」

「もう、勝手に居なくなるな…頼むから…勝手に居なくならないで…」

「うん…」

「これからは、苦しみも悲しみも寂しさも俺に半分くれよ…
 お前は一人じゃない…」

栞奈は腕を亨の背中に回し、抱きしめた。

どのくらいそうして居ただろう…。

栞奈は腕の中で寝てしまっていた。

「栞奈…俺がお前を守るから…」

亨は栞奈を抱きしめながら、誓った。

もう、この手を離さないと…。
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