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疼く…
第11章 試練の先に
身体中 痛くて 熱くて…

手枷足枷が外れた麻以は ボロ雑巾のように 床の上に投げ出された。

惨めさに 痛みに 見下したような冷ややかな視線に打ちのめされ とめどなく涙が溢れた。

(ボロボロに、使い物にならなくなるまでいたぶり、辱め、嬲り、棄てる…それが奴隷…麻以の行く末…)


……………………………


俯せで左右に腕は開き手枷がついた。拘束は腕のみ。


燐の匂い、マッチ??

ポタ…

片尻に落ちた。

『ぅぎゃ!』

飛び跳ねた。

『跳び上がるほどいいんだね(笑)そんなに悦んでくれるなんて、嬉しいよ、麻以(笑)』

高いところから聞こえていた御主人様の声が 耳元に近づき、大きな蝋燭の炎の温度を感じた。

ポタポタと膝の裏に落ちた。

『痛いッ!嫌ぁー!』

至近距離で 皮膚の薄いポイントを責める御主人様!「熱い」より「痛み」を訴える。


『おやおや?嬉しい筈なのに、嫌なのかい?可笑しい麻以だ(笑)』

嬉しいんじゃない!辛いのだ!痛くて熱いのだ!
バタバタして抵抗した。

主と助手は片足ずつ踏み付け、麻以は二人の足で拘束された。開脚で。


至近距離からの蝋は次第に大きな滴となり 麻以を紅く染め固めていった…


生傷だらけの身体に、垂れる蝋は身の薄いポイントを責めあげ 声も出ないほど泣き狂わせた。ひたすらビクンビクンと踊り狂い、地獄の責めを受け続けた…

少し、楽になった。蝋の上に落ちる蝋は温度が低く感じられた。

のも、つかの間!

右手の枷が外れ、バタン!とひっくり返された。

外された右手はまた新しい枷により拘束、責めは終わっていなかった。

むしろ、地獄の責めというなら ここからが本番だったのである…
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