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12歳年下の彼と同棲開始する話
第3章 須磨浦山上遊園
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須磨浦山上遊園は神戸の桜の名所の1つで、
兵庫県神戸市須磨区の鉢伏山と
旗振山の山頂一帯に広がる
植物園・遊園地の事を言うんだけど。
ここには車で直接行く事が出来なくて、
ここに行くのには複数の乗り物を
乗り継いで行く必要がある。
乗り心地…が最悪と言われている
カーレーターと言う珍しい
乗り物に乗る必要もあるんだけど。
『巴さんは…来た事ありますか?』
「昔…お父さんに
妹が生まれてすぐの頃に
連れて来て貰った事あるけど…」
私の記憶は…その乗り心地が
最悪のカーレーターじゃなくて
1人乗りの可愛い屋根の付いた
スキーのリフトみたいな方で。
足元に落ちても大丈夫なような
板で出来た吊り橋みたいなのに
白いペンキの文字で
せっつのくに…とはりまのくにって
昔の国境が書いてあったって言う
その記憶しか…無いんだけども…。
『あの…乗り心地最悪って
言われてるカーレーターに
乗りたいなって…
僕も昔連れていて貰ったんですけど
カーレーターの乗り心地憶えて無くて』
桜を観に行くだけなら
山上遊園まで行かなくても、
下の須磨浦公園の方で
お花見は十分できる。
どうやら…彼は乗り心地最悪と
謳われているカーレーターに
乗りたいみたいだった。
山陽電車の須磨浦公園駅の側に
有料の駐車場があるので
そこに車を置いて。
ロープウエイで須磨浦公園駅から
3分で鉢伏山上駅に到着する。
ロープウエイからは、神戸空港や
関西国際空港を観る事が出来る。
鉢伏山上駅には展望台があるが
ここはある意味
カーレーターに乗る為の
通過ポイントみたいな場所で
ここより高い場所からの
眺望を楽しめるので…敢えてここで
景色を見てる人は…居ない感じだ。
『巴さん…カーレーターですよ』
実は…この…カーレーターと
呼ばれる乗り心地最悪と
言われている乗り物は
日本でここにしかない乗り物だ。
要するに…ここでしか乗れないのだ。