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わたしの彼は 甘くて強引
第9章 紳士な意地悪は如何ですか?


「…ん?柚子さんは午後も来ないのかい?翔」


三上法律事務所にて

クライアントを見送った栄作は、中に戻るなり翔に尋ねる。



「彼女は今日は休みですよ。今ごろ病院でしょう」


テーブル上にはクライアントが飲み終えた珈琲のカップが置かれている。

翔はそれらを片付けながら返事を返した。



「病院?具合が悪いのか」

「違いますよ。彼女の知り合い…がそこに勤務しているんです」


知り合い…というより
彼氏だが



「そうか……、それは困ったなぁ」


「?」



困った様子の叔父の呟きが翔にはいまいち理解できず、

彼は首を傾げていた。




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