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シュガーヒル
第2章 ランドマークタワー
ヤマザキとネットで知り合い、LINEを交換したのが金曜日だった。
実際に彼と会うのは来週の金曜日の昼だ。

丁度、1週間後になる。
私は、その時が来るのを心待ちにしていた。

メイクはもちろん、ボディメイクなどもしてその日に備えて準備をしていた。
お風呂から上がると直ぐにボディミルクを塗り込んでゆく。

それと同時に、基礎化粧も欠かせなかった。
ヤマザキが誠一と同じ歳であるということも私は気にならなかった。

誠一と結婚してから年下男性には抵抗なく接することができたからだ。
むしろ、年下の男性の方が可愛らしいとさえ感じていたのだ。

誠一とセックスレスになってからは寝室も別々にしていた。
自然と別々になってしまったのだった。

だが、不思議な事にセックスレスになっていたにも関わらず、毎朝誠一が仕事に行くとき、私は彼を軽く抱きしめハグしてから仕事に送り出していた。

誠一はそれには何の抵抗もしなかったし、むしろハグされるのを待っているかのようだったのだ。
私は、そのことがとても不思議だと感じていたのだ。

ひとり淋しく眠る日が数日間過ぎて、やがて待ちに待った金曜日がやってきた。
私は、朝から少し落ち着きがなかった。

誠一をいつもの朝の様に軽く抱きしめハグしてから仕事に送り出した。
そこから、私は念入りにメイクを始めたのだ。

でも、年齢が年齢だけにナチュラルメイクに拘った。
そんなに厚化粧しても映える容姿ではなかったからだ。

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