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シュガーヒル
第4章 バレンタイン

騎乗位とは、ある意味主導権を女性が握ることができる体位だと言える。
私は、私生活では主導権を握れなかった。

いつも、誠一から毎月の生活費を貰い、その中でやりくりをしていた。
私の父は給料を貰うと全て母に手渡していたので、誠一も同じように私に渡してくれると思っていた。

だが、実際に結婚してみるとそれは違っていたのだ。
生活費が足りないと自分の預貯金を崩し、生活費に充てていた。

私は、主導権を握りたかった。
その表れなのだろうか。

今、こうしてセックスで騎乗位になり主導権を握った様に感じたのだ。
ヤマザキは前回と同じように我慢しきれなくなったのだろう。

「み、美都、ぼ、僕もう、い、逝く…」
「ええ、いいわ…逝って…」

私は激しく腰を動かし、ヤマザキの精液を絞り出すようにして射精させた。
ヤマザキのペニスがピクピクと動いている。

私の膣壁も激しくピクピクと動いていた。
主導権を握ってセックスをし、男を逝かせたことに私はとても満足していた。

最高のエクスタシーをこの時も感じていたのだ。
セックスが終わると、私は全裸でベッドに横たわり暫く眠った。

その寝姿も、ヤマザキはカメラに収めていたのだ。
暫くすると彼に優しく起こされた。

「さ、美都、着替えて…」
「何故?」

「出かけるからだよ…」
「どこに?」

「ディナーを食べに行こうよ…」
「ディナー?」

「そうさ、今日は僕らのバレンタインの記念日だよ…美味しいものを食べに行こう…」

私は、そう言われると身支度をした。
私たちはホテルを出ると赤レンガ倉庫へと向かったのだった。

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