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君とメメント・モリ
第14章 12月26日夜 死神と夏美
翼は夏美の両腕を掴んで立たせ、顔を覗き込んだ。

「夏美、お前はほんとうは俺には興味はないはずだ」
「何言ってるの?そういう翼さんは、私に興味はないの」

夏美は今までとはトーンの違う甘い声で言った。翼の手を取って引き上げ、自らの頬にあてがうと、上目遣いで翼を見上げる。

翼は手のひらで夏美の肌に触れたが、すぐに離した。
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