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君とメメント・モリ
第7章 なぜ凛は死のうとしたのか
「ごめんね凛。こんな風になったのは全部私が悪いの」

夏美は周囲の目も気にせずに声を出して泣いている。この涙に、凛は弱いのだ。

「拓斗、もう凛に嫌気がさしたって言ってるの。凛は仕事優先で、自分のことを本当は愛していないんじゃないかって、拓斗、前々から苦しんでたのよ?知ってる?」

夏美は涙にぬれた目に微笑をたたえながら、唇は悔し気に引き結んで見せた。
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