この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
淫夢売ります
第53章 斜陽の楽園:幸せな日常
☆☆☆
「そ・・・それって・・・?」
私の話を聞いて、彰吾がぎゅっと唇を噛みしめる。

「その後も、火曜日、そして水曜の夜、それから昨日も、なんとなく後ろから誰かに見られている気がしたんだよね・・・」
そう、ここのところの私の悩みはこれだったのである。

「ストーカー・・・じゃねえの?」
「わかんない。もしかしたら私の勘違いかもしれないし」

バン!と彰吾が机に拳を叩きつけた。それほど大きな音ではなかったが、私はビクッとし体を震わせてしまう。

「警察に行こう!何かあってからじゃおせーし」
「でも・・・。私の勘違いかも・・・だし。」

そう、スーパーで見た人と、マンションのエントランスから見た人が同じという保証もない。火曜日以降に関しては、実際に人影を見てすらいないのだ。

「ちょっと、疲れてて神経過敏になっているだけかも・・・だからさ」
「じゃあさ、せめて、俺に護衛させてよ」
「え?」
「毎日、帰りの時間教えてよ。そしたらその時間にさららの家の最寄り駅にさ、俺行くから」
「そんな・・・悪いよ」
「なんで?」
「だって、彰吾だってバイトとかあるでしょ?」
「もう辞めたよ・・・だって、来月には入社式だしさ」
「そ、そうなんだ・・・」
「頼れよ。さららから見たら、俺、頼りにならねえのかもだけどさ・・・。」
「うううん。頼りにならないなんてことない。・・・嬉しいよ・・・でも・・・」
「なんだよ」
「彰吾が疲れちゃう」
「バカ。さららに何かあったらそっちの方が嫌だ」

彰吾は真っ直ぐだ。
いつも素直で、飾らない。そして、私がそのとき一番欲しい言葉をくれる。しかもそれを、何のてらいもなくやってのけるのだ。

今も多分、その言葉がどんなに私の心を救ってくれたか、分からないでいるに違いない。彼が来てくれる・・・その言葉で、私の心の憂いはほとんど霧消してしまっていた。

「とにかく行こうぜ・・・今日はその・・・泊まれるんだろ?」
私がコクリと頷くと、伝票を持ち彼が立ち上がる。

『泊まれるんだろ?』その言葉はふたりの間の暗黙の了解。

互いを深く愛し合う時間を持つ・・・そんな意味の符牒だった。
/708ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ