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きのうの夜は
第5章 天川村

私は、天川村に関することをネットで調べてゆく。
宿泊は天河神社の近くの民宿にすることにして、移動は貸し自転車を使う事にしたのだ。

8月31日の仕事を終えた夜に東京から大阪の梅田まで夜行バスで行くことにした。
私は、夜行バスでの旅行は初めてだった。

その当時、すでに私は睡眠障害を患っていた。
初めての夜行バスでの移動と旅行に行ける事でかなり神経は昂り興奮していた。

夜行バスの中で眠ろうとしたのだが、興奮して眠れなかったのを覚えている。
そのまま、眠れずに気が付くと大阪の梅田に着いてしまった。

確か、朝の6時頃に梅田に着いたと思う。
梅田から地下鉄に乗り、天王寺まで行き、大阪阿部野橋で橿原神宮行きの電車に乗り下市口で降りた。

橿原神宮行きの電車に乗ると登校する学生たちが沢山乗り込んできたのを思い出す。
下市口に着くと、大勢の学生たちがそこで降りてゆく。

私たちもその学生たちに混じって下市口で降りた。
そこから奈良交通のバスを乗り継ぎ天河神社まで行くことになっていた。

だが、バスの時刻表を見ると、調べてあった9時10分頃のバスがなかったのだ。
次にバスが来るのは1時間後だった。

「吉村さん、天河神社行のバスがないわ…」
「え?何でだ?」

どうやらバスの時刻表は9月になると夏季の時刻表から平常の時刻表に変わったらしかった。

「吉村さん、どうしようか?」
「そうだな、どうしよう…後1時間ここで待つのもなぁ…」

私たちは下市口でちょっと困ってしまった。
すると、どうだろう。

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