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きのうの夜は
第2章 情事
私の大手電機メーカーでの主な仕事は書類作成、コピー取りやお茶くみ、上司のデスクの整理、マニュアル書の作成などがあった。

私は、別にコピー取りやお茶くみなども嫌いではなかった。
むしろ、そんな社員の人の役に立てる様な仕事が嬉しかったのだ。

私の働いていた職場はワンフロアに100人ほどの社員の人たちがいた。
その人たちの主な仕事はシステムの構築やプログラミングの仕事だったと思う。

私はその社員の人たちの言わばアシスタントの様な仕事をしていたのだ。
吉村は私のグループの主任だった。

吉村の上司は課長で名前を池崎と言った。
この池崎とも同期の女性と共に一緒に飲みになど行っていたのだ。

吉村の席は私の斜め右向かい側だった。
私の席は常に吉村の席の傍に置かれていた。

世話係だったので仕方ない事だったと思う。
席替えの時などは、いつもパソコンの移動やセッティングなどをしてもらっていた。

吉村の容姿は特別にカッコイイとか、キュートであるとか、そんなものではなかった。
どこにでもいる感じの男性だった。

体格はと言えば、小柄ではあったがちょっとがっしりとしていた様に思う。
それは多分、吉村がテニスをしていたからだろう。

私は、30歳の誕生日を迎えていた。
吉村は私よりも3歳違いの年上だったので、この当時は33歳だったと思う。

私と吉村と課長の池崎とはいつも同期の女性と共に飲みに行っていた。
だが、いつしか吉村と私と二人だけで飲みに行くことが多くなっていた。

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