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第207章 第二章　温もり

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春香結婚六ヶ月目「カナダ空港ロビー」　
20●3年3月20日　PM 1:00


「幸造様ぁ・・・」
「早苗ぇ・・・」

まるで映画のワンシーンのようだった。
空港ロビーに姿を表わした幸造に、走り寄った早苗が抱きついた。

二人の唇が自然と重なる。
外国の地とはいえ、大胆な振る舞いに幸造は自分でも驚いていた。

二人が交わす熱いキスは、見慣れているカナダ人でも振り向くほどに情熱的だった。
ようやく顔を放した二人は見つめ合ったままだ。

【あ、あの・・・】
二人の声が重なる。

口元を綻ばせた幸造が早苗の肩を抱き寄せた。
自然と手を繋ぎ、歩き始めた。