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7日間の夫婦交換
第1章 プロローグ 〜出会い〜
「いい湯…すごく気持ちいいわね、貴之さん。」
「そうだな、圭子。来て良かったな。」

宮路圭子、39歳。
夫の貴之と2人で温泉旅行に来ており、今は2人で貸切露天風呂を堪能している。
貴之は日頃の仕事の疲れを、そして圭子は家事の疲れを温泉で十分に癒す。

露天風呂から見える景色は景色と言えるものではなく、真っ暗闇の木々。
しかしそれもまた風情があるように圭子は感じていた。

檜風呂の縁に両手を乗せ、その上に顎を乗せ、2人並んで真っ暗闇を見ながら温泉を堪能。

浴室内の僅かなオレンジ色の灯は圭子の綺麗な背中を照らしている。

「なんだか、毎年一度は来る恒例行事にしてしまいそうなくらい幸せな気分。」

これまでは貴之の仕事が忙しく、2人で旅行なんて考えたこともなかった。今回貴之が課長に昇進し、その祝いも兼ねて結婚後に初めて旅行を計画してやってきた。

「でも、昼間はびっくりしたよね。」
「ほんとにな。まさかあんな偶然があるとはな。」

昼間に温泉街をぶらぶらしていた2人は驚くような偶然で、ある夫婦と出会っていた。
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