パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第8章 オークションの舞台裏

ミサは姫の奇妙な言動を見て、クスクスと笑っていた。

「この子が空気読めないおかげで、心結ちゃんは助かったわね……」

智樹は不思議そうにミサに尋ねた。

「なんで、こんなやつがいつまでもアイドルやってるんだ？」

「ごく稀にいるのよ。
歌もダンスも芝居も、自分の見せ方も全て100点。
でも、自分のこと以外は全部がブッ飛んでる子ってね……」

そんな人もいるんだな……

神がかった天才の人って、たまにそういう人いるもんな……

そんな事を考えていた智樹に、ミサが続ける。

「この子のおかげで口だけで済むことになったんだから、感謝しなさいよ？」

「口だけだって辛いだろっ!？」

「ペロペロちゅっちゅっーってするだけよ？」

「ピンクの真似をするなーーっ!!」

少し怒った口調になる智樹だが、ミサはうっすらと笑みを浮かべたままだ。

「辛くても、『口でします』って、処女を失うまでの時間稼ぎをしたのよ。
ほとんどない貴方の記憶に、何かを期待して……
その証拠に、最初に相手が貴方になるように頼んだんだから……」

「えっ……？確かに……金を払わないのに1番だった……」

「だから私は一瞬でもココちゃんを放って、逃げようとした貴方を許せないのよね……」