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罪女磔刑
第3章   罪人 長澤 慶子  
受信
From 慶子
2024-12-02 03:31
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私が今まで一度だけ告白されたのは、大学の同じゼミの人で 私とは違って明るい性格の人でした。
いつも場を盛り上げてくれる人でした。

ゼミの人達皆でご飯を食べに行く事がよくありました。
私はお喋りがすごく苦手で、沢山の人とご飯に行くのが嫌でした。
お喋りに参加出来なくて、話さない私が場の空気を悪くするからです。
周りの人からもそう思われていると思い、皆と一緒にご飯に行くのが怖かったのです。

でもその人がいつも強引に誘ってくれて、ご飯の時も私をいじってくれて、そのお陰で私はいつも一人にならずにすんでいたのです。
もしその人がいなかったら、大学生の最後の一年が辛い一年になっていたかもしれません。

その人から付き合おうと言われた時、この人と私は性格が合わないと思いました。
私は彼のようにノリのいい性格ではないのです。

でもその人は押しが強くて何度も言ってきました。
私は、私を助けてくれたこの人の気持ちを受けよう、そう思いました。
私はお付き合いする事にしました。

彼はいつも私をリードしてくれました。
私を色々な所に遊びに連れて行ってくれました。
色々な遊びを知っている人でした。
彼はいつも私を楽しませようとしてくれました。

私達が就職に選んだ会社はそれぞれ別の地域でした。
ゼミでも私生活でも毎日会っていた私達は、卒業してそれぞれ別の生活が始まりました。
それぞれの仕事、それぞれの私生活、それぞれの人付き合い。
だんだん連絡も少なくなりました。
就職した年に彼と会ったのは、一年間で一度だけでした。
彼の近くにはきっと彼の性格に合う人がいたのだと思います。
次の年の春、彼と別れました。
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