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年の離れた妹
第6章 同棲
シャワーを浴び着替えると、僕たちは街に出た。キッチン用品や家具を見て回ると、妹はたくさんメモを取った。買い物リストが出来上がると、その日は妹と別れた。僕はアパートに戻り、妹は実家に帰って行った。

それからの恵津子の行動は素早かった。不倫相手のいる会社はすでに退職届を提出し、有給を消化していた。そして僕のアパート近くにアルバイト先を見つけると、両親に僕のアパートに間借りすることも告げていた。それはすべて、ラインで逐一報告があった。僕は恵津子の行動力に感心するとともに、妹の本気を感じていた。あとは僕が本気で、恵津子を受け止めるだけだった。

母が僕から電話が欲しいと、妹からラインがあった。僕は戸惑いながら、母に電話をかけた。案の定、母からは妹が間借りすることの確認だった。しかしそれは、あっけなく了承された。それどころか父も僕と一緒で安心していると、母は暢気に話していた。僕が冗談めかし兄妹で間違いがあったらと話すと、母は笑いながらそれでもいいよと答えた。両親は妹が、本当に兄が好きなことを知っていた。それはあくまで兄妹としてだったが、僕たちにとってなにも不都合はなかった。妹は秋の終わり、僕のアパートにやって来た。

晩秋の土曜日の昼前、妹は大きなバックひとつで僕のアパートにやって来た。久しぶりに見た恵津子は黒く戻した髪が少し伸び、それを片側に編んでいた。ネイビーブルーの薄いセーターと裾の長いキャメルのスカート、黒いライダースを羽織ったその姿は、21歳の年齢以上に大人びて見えた。玄関でライダースと履いていた短いブーツを脱ぐと、若妻はまじめな顔で正座をした。
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