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夜に咲く名前のない恋人達
第2章 ホストクラブデビュー

すると姫が女王のように微笑みながら、ぷりんに視線を向けた。
「今日、連れてきたの。うちの新メンバー」
「へぇ〜?姫の後輩なんだ?」
途端に、視線が私に集まる。
「ぷ、ぷりんです……」
オドオドと名乗ると、男たちはクスクス笑った。
「ぷりんちゃん? 甘くて可愛い名前だね」
「新人アイドル? いいねぇ、売れそう?」
姫先輩はケラケラ笑いながら、ホスト達に言う。
「今日のチェキ会、1人しか来なかったんだってっ!!ヤバくない?」
その瞬間、大きな笑いが起きた。
「マジで!? ヤバすぎ」
「それはキツいね〜。一人って~」
恥ずかしさと悔しさで、顔が熱くなるぷりん。
しかし、そんなぷりんの表情を気にすることなく、姫は続ける。
「ぷりんって、ジャージしか私服持ってないんだって。逆にスゴいよね~?」
またホスト達の笑いが起こる。
「アハハハっ!!すごい、すごいっ!!」
「一周回って、ジャージが戦闘服になる日が来るんじゃね?アハハハ」
「…………」
なんで、こんなところに来たんだろう……
姫先輩は、話のネタにするために、私をここに連れてきたんだ…………
「ちょっと……トイレに行ってきます……」
ぷりんは耐えきれなくて、席を立った。
煌びやかなホールを抜けて、トイレの前の薄暗い通路に逃げ込んだ。
「……なんで……っ」
壁に寄りかかり、こみ上げる涙を必死に堪える。
一人しか来なかった……
服もバカにされた……
みんなに笑い者にされた……
今日の出来事。全てが悔しくてたまらなかった。
「今日、連れてきたの。うちの新メンバー」
「へぇ〜?姫の後輩なんだ?」
途端に、視線が私に集まる。
「ぷ、ぷりんです……」
オドオドと名乗ると、男たちはクスクス笑った。
「ぷりんちゃん? 甘くて可愛い名前だね」
「新人アイドル? いいねぇ、売れそう?」
姫先輩はケラケラ笑いながら、ホスト達に言う。
「今日のチェキ会、1人しか来なかったんだってっ!!ヤバくない?」
その瞬間、大きな笑いが起きた。
「マジで!? ヤバすぎ」
「それはキツいね〜。一人って~」
恥ずかしさと悔しさで、顔が熱くなるぷりん。
しかし、そんなぷりんの表情を気にすることなく、姫は続ける。
「ぷりんって、ジャージしか私服持ってないんだって。逆にスゴいよね~?」
またホスト達の笑いが起こる。
「アハハハっ!!すごい、すごいっ!!」
「一周回って、ジャージが戦闘服になる日が来るんじゃね?アハハハ」
「…………」
なんで、こんなところに来たんだろう……
姫先輩は、話のネタにするために、私をここに連れてきたんだ…………
「ちょっと……トイレに行ってきます……」
ぷりんは耐えきれなくて、席を立った。
煌びやかなホールを抜けて、トイレの前の薄暗い通路に逃げ込んだ。
「……なんで……っ」
壁に寄りかかり、こみ上げる涙を必死に堪える。
一人しか来なかった……
服もバカにされた……
みんなに笑い者にされた……
今日の出来事。全てが悔しくてたまらなかった。

