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第9章 SNSで大炎上

「……え？」

スマホを手に取ると、コメント欄に次々と書き込まれていく。

『公園で男と何してたの？』

『恋人がいるなんて裏切り行為だよっ』

ぷりんの体が、一気に冷たくなる。

嘘……

拡散されたんだ……

しかし、ファンの怒りのコメントなんて、まだマシな方だった。

『アイドルだってイケメンが好きなんだよ。お前らはただのATM』

『この後、お前らが処女だと思ってるアイドルがイケメンの性欲処理にされててどんな気分w』

そんな心ない書き込みの中に、擁護してくれる声も少なくない。

『アイドルから幸せもらってんだから、少しくらいいいだろ』

『アイドルだから恋愛してはいけないなんて、いつの時代の話？』

全く拡散力のない眼鏡のオタクの男が掲載したぷりんと響の写真は、閲覧数200万。

ぷりんに関係のないアイドルファンVSアイドルオタクを馬鹿にしたい人の書き込みが1000件以上、入り乱れている。

全く無名の地下アイドルのぷりんをアイドル代表。という立場で、アイドル論争が巻き起こっていた。

奢り奢られ論争と同じだ。

アイドルに好きな異性がいてもいいのか？という答えのない話題は、いつの時代も炎上する。

なんで……

こんなことに……

兄の友達です。お騒がせしてすいませんでした。

なんて通じるはずがない。

考えが甘すぎた……

ぷりんの手が震えた。

たった一枚の写真。
ただ公園で友達の男に頭を触れられただけに過ぎない。