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夜に咲く名前のない恋人達
第2章 ホストクラブデビュー

姫先輩は呆れたようにぷりんを見下ろして、電子タバコをセットする。
「ふぅ……そんな顔してると、誰も来てくれないよ?」
「…すいません…………」
「ったく……しょうがないなぁ。飲みに行こ。ホスト」
「えっ?」
突然の言葉に、思わず顔を上げる。
姫先輩は悪びれもせず、ニヤリと笑った。
「祝デビューってことで、特別に姫が奢ってあげるから」
別に良心的な話ではない。
姫は一緒にホストクラブに行く人がほしいだけだ。
「ホ、ホストって……あの?」
「ん?あのホストクラブだけど?」
「いや、でも……ホストなんて……」
「ぐちぐち言わないの。売れないアイドルこそ、行っとくべきなの。
いい男にチヤホヤされて、モチベ上げないと、アイドルなんてやってられないんだから。わかる?」
色恋を使うアイドルに多いホスト通い。
甘い言葉を並べている自分が好き。という姫のようなタイプは、自分も甘やかされたいのだろう。
そんな姫に腕を引かれるぷりん。
上京して間もない貧乏なぷりんの私服は、ジャージ姿。
高級な空間に似合わない格好のまま、人生で初めてホストクラブへ行くことになった。
まさか、そんな場所で運命の出会いがあるなんて、思うこともなく、迷惑な先輩だと思いながら。
「ふぅ……そんな顔してると、誰も来てくれないよ?」
「…すいません…………」
「ったく……しょうがないなぁ。飲みに行こ。ホスト」
「えっ?」
突然の言葉に、思わず顔を上げる。
姫先輩は悪びれもせず、ニヤリと笑った。
「祝デビューってことで、特別に姫が奢ってあげるから」
別に良心的な話ではない。
姫は一緒にホストクラブに行く人がほしいだけだ。
「ホ、ホストって……あの?」
「ん?あのホストクラブだけど?」
「いや、でも……ホストなんて……」
「ぐちぐち言わないの。売れないアイドルこそ、行っとくべきなの。
いい男にチヤホヤされて、モチベ上げないと、アイドルなんてやってられないんだから。わかる?」
色恋を使うアイドルに多いホスト通い。
甘い言葉を並べている自分が好き。という姫のようなタイプは、自分も甘やかされたいのだろう。
そんな姫に腕を引かれるぷりん。
上京して間もない貧乏なぷりんの私服は、ジャージ姿。
高級な空間に似合わない格好のまま、人生で初めてホストクラブへ行くことになった。
まさか、そんな場所で運命の出会いがあるなんて、思うこともなく、迷惑な先輩だと思いながら。

