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わたしの放課後
第2章 おじさんへの想い
 「ねえ、恵子、お母さんから聞いたけど、あんた、あした法事に行かないの?」

 ある日の夕方、姉が目を吊り上げてわたしに迫ってくる。

 「え? うん。行かないよ」
 「どうしてよ!」
 「どうして? だって、つまんないもん。お姉ちゃんだってつまんないから行かないんでしょ」
 「つまんなくても行ってきなさいよ!」

 もともと論理的ではない人だけど、これにはわたしも呆れてしまった。わたしのぽかんとした顔を見て、姉も少し頭が冷えたらしい。

 「まあ、法事に行かなくてもいいけど、あした、あんたどうすんのよ。友達とどっか遊びに行くんでしょ?」
 「え? 別になんの約束もしてないけど」
 「じゃあ、法事に行きなさいよ!」

 わたしも、ようやく合点がいった。わたしが家にいては都合が悪いらしい。つまり姉はカレシを家に呼ぶつもりなのだ。そこまで察したのならおとなしく黙って法事に行くと言えばよかったのだが、いつも姉からなにかと不利益を被っているから、少々癪に触りながら余計なことを言ってしまった。

 「あ…、わかっちゃった」
 「『わかっちゃった』って何よ」
 「お姉ちゃん、あした、〇〇クン、家に呼ぶんでしょ」

 『〇〇クン』はそれまでもたびたび家に来ていた。ふたりはだんだん大胆になっていき、そのうち隣の部屋にわたしがいるにもかかわらず、性的に戯れるようになっていった。ふたりでたわいもない話をしていたと思ったら、いつしか静かになり、そして、姉の甘えた声が聞こえ始める。

 聞いたこともないような姉の声を聞いたとき、わたしはものすごく驚いた。いつものとげとげした…まあ、わたしへの物言いが特にそうなのだけれど、とげとげした声のとげがひとつもなくなって、ただただ甘い声の調子になっていた。本当に同じ人間が出している声なのだろうか、と思ったくらい。ふたりが何をしているかもおおよそわかってはいた。まあ、キスとペッティングくらいだけど。

 「お母さんにいっちゃお…」

 そう言いかかったときの姉は、『鬼』ってきっとこんな顔なんだろうな…って思わせる形相だった。次の瞬間、わたしは階段を駆け下りて避難した。ドタドタとリビングに駆け込んできたわたしを見て、母が呆れたように言った。

 「あんたもバカね。もう、放っておきなさいよ」
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