この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
紅蓮の夜に、君をさらう
第1章 炎の宮殿、出会いの夜
「名前は、蘇 圓月(そ・えんげつ)。おまえよりも一回り年上だが、後妻を探している。」
「……後妻⁉」
思わず声を上げてしまった。
うら若き私が、年上の男の後妻になるだなんて。いったい父は何を考えているの。
「これは、蘇国と李国が縁戚になるための大事な結婚だ。おまえの役目は重要なのだぞ、香蘭。」
父の声は冷静で、そして一切の情を感じさせなかった。
――政略結婚。
私の夢見ていた未来とは、まるで違う現実。
「……あの、父上。私は……恋がしたいのです」
静かに、けれどはっきりと告げた。
政(まつりごと)のためでなく、愛する人と結ばれたいと。
けれど父は軽く笑って、私の肩を叩いた。
「すればいい。夫となる人物と、な」
「……後妻⁉」
思わず声を上げてしまった。
うら若き私が、年上の男の後妻になるだなんて。いったい父は何を考えているの。
「これは、蘇国と李国が縁戚になるための大事な結婚だ。おまえの役目は重要なのだぞ、香蘭。」
父の声は冷静で、そして一切の情を感じさせなかった。
――政略結婚。
私の夢見ていた未来とは、まるで違う現実。
「……あの、父上。私は……恋がしたいのです」
静かに、けれどはっきりと告げた。
政(まつりごと)のためでなく、愛する人と結ばれたいと。
けれど父は軽く笑って、私の肩を叩いた。
「すればいい。夫となる人物と、な」

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


