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銀狼
第6章 獣の愛



───



それから暫く──

湖のほとりの大岩に背を預けて、彼女は目の前の滝を眺めていた。


夜へと移ろう此の地に従って、徐々に闇を溶かし込んでいく水面の様子は綺麗だった。

叩きつける滝の音も、心なしか昼間より控え目になったように聞こえる。

此の聖地…これからあの幻想的な風景に様を変えるのだろう。


見る者を虜にする

危ない魅力をもって。




「──…」


身体が乾き、衣服を身に付けたセレナ。

彼女は両手で荷物を抱いている。


ドレスを包んでいた布の中には、人間の食物であるパンが数個、入っていた。

さらにセレナが見たことのない果実まで。



…どう考えても此等はセレナのために用意された食料に違いない。

事実、湖で喉は潤せたけれど昨日から何もお腹に入れていないのだ。


“ お腹が空いて仕方がないわ… ”


生まれてこのかた味わうことのなかった " 空腹 " という現象を、彼女はここで意図せずして経験することとなったのだ。



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