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センセイと課外授業
第4章 課外授業
「…だから、ここは…一之瀬?聞いてる?」

山田先生がペンを止めて私を覗き込んだ。

「…はっ!!き、きいてます!」

「あんまり口ばっかり見られると、教えづらいんだけど…」

苦笑するセンセイに、私は慌てて問題集を見た。

(ああ~!集中できないよお~~!!だって…キス…キス…って、もはや本来の目的を見失ってる…)

私はずっと今日一日ドキドキして仕方なかった。
そして放課後、理科室ではセンセイに一対一で化学を教えてもらっている今も、その形の綺麗な唇をから目が離せない。

一生懸命問題集に目を通す私の隣で、はあ、とため息をつくとセンセイが言った。

「ここのページ終わったらご褒美上げますから、もう少し集中しなさい。」

「!!」

私は頷きもせずに、じっと問題集に集中した。



「…じゃあ、これは?」

「Cu…銅!」

「そう。じゃあFeは?」

「ん??…あっ、鉄!」

「正解。ちゃんと覚えましたか?」

「はい!」

(おお~~目の前に並んでるアルファベットが読めるぞ…)

私は感動して自分のノートを見た。
センセイにゆっくり頭をなでられて、ちょっと照れくさかった。

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