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第33章 颯太〜新たな出発〜

「けれど…あなたに再会したら
私の欲はもっと出てしまいました」


困った様な顔をして笑った。


「再会したら、触れたくなった」



「気持ちを伝えたくなった」



颯太は頬に優しく触れる。


「独り占めしたくなりました」


彩芽はクスッと笑い
頬に添えられた手に自分の手を
重ねてた。

「あたしは、颯太さんの恋人になった」


互いに見つめ合い微笑む。



「ですが、私はさらに欲が出ました」



不思議なもので
人はみな、手にいれるまでは
見つめられるだけで
そばにいれるだけでと
欲は少ないのに

いざ、手に入ると
もっとと欲が出る。


なんて欲張りな生き物。


「？？なぁに？」



彩芽は颯太の目を真っ直ぐ見た。