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「私が欲しいですか?お嬢様」
第6章 執事〜波乱〜

「ちょっ!颯太さん!まって」

「あ、歩くのが速かったですか?
申し訳ありません」


と歩調をゆっくりにしてくれる。

「ありがとうございます…」



っていやいや!そうじゃなくて!


「なんで、颯太さんが…」


「私が最後ですよ、お試しは」


え…それって。
颯太さんがあたしについてくれるって
ことだよね…?

その言葉に思わず立ち止まった。


「颯太さんが…?」

あたしに向きなおり
颯太さんは言葉を続けた。

「一週間、よろしくお願い致しますね」


「…はい」


クスッと優しく微笑み
耳元に唇が近づく。

「一週間と言わず、
一生、ついていて差し上げますよ?」



カァァッー!!!!


この人といたら
心臓がもたないかもしれない。
そう思った。

だけど、颯太さんは
あたしの反応を楽しんでいた。

「なっ!颯太さん!」


「ククッほんとに、お嬢様は
かわいいですね。
行きましょう、車が待っています」


そう言って、またあたしの手を引いて
歩き出した。

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