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コンプレックス
第7章 『俺』の彼女
「あー…ヤベ……」
朝の身支度を整えた琉。
スーツのあちこちのポケットに手を入れたり、鞄をひっくり返したり、珍しく慌てている。
「……どうしたの?」
初めて見る琉の慌てた様子に、愛里咲は恐る恐る声を掛けた。
「…………財布失くした」
「ええっ⁉︎ 」
愛里咲の大声に、寝ていた陽向が驚いて泣き始める。
「あー、陽向ぁ、ごめん…」
すぐに陽向を抱き上げる愛里咲。
振り返れば、何やら考え込んでいる様子の琉。
「免許証も財布ン中だ。昨日は佐藤さんと飲んだから、車 会社に置きっぱなんだよな〜」
「心配するのはソコじゃない気がするんだけど! どこで失くしたか、心当たりがあるの?」
どこか他人事のように呑気な琉の態度に、愛里咲はもしかしてと望みを託して聞いた。
朝の身支度を整えた琉。
スーツのあちこちのポケットに手を入れたり、鞄をひっくり返したり、珍しく慌てている。
「……どうしたの?」
初めて見る琉の慌てた様子に、愛里咲は恐る恐る声を掛けた。
「…………財布失くした」
「ええっ⁉︎ 」
愛里咲の大声に、寝ていた陽向が驚いて泣き始める。
「あー、陽向ぁ、ごめん…」
すぐに陽向を抱き上げる愛里咲。
振り返れば、何やら考え込んでいる様子の琉。
「免許証も財布ン中だ。昨日は佐藤さんと飲んだから、車 会社に置きっぱなんだよな〜」
「心配するのはソコじゃない気がするんだけど! どこで失くしたか、心当たりがあるの?」
どこか他人事のように呑気な琉の態度に、愛里咲はもしかしてと望みを託して聞いた。