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コンプレックス
第3章 弟の会社
「え…この会社って……」
土日休みが明け出社した月曜日。
朝から翔は、新しい取引先の事で部長に呼び出しを受けていた。
「この会社は子会社なんだけどな、親会社は結構大手だからな。しっかり頼むぞ」
大きな仕事を任されるのは嬉しい。
だが…
(この親会社って…琉の勤めてる会社じゃん……)
資料を捲りながら、翔は零れそうになった溜息を飲み込む。
「向こうの担当者から、若い女子社員も連れて来て欲しいという要請があってな」
(なんだそれ、相手はセクハラおやじかよ⁈)
「……多分、冗談のつもりだとは思うがな」
顔を歪める翔に気付いてか、部長が困ったように笑いながら付け加えた。
「事務担当だが、今回は槙野くんに頼む事にした」
槙野…渚⁈
琉の子会社に、琉の同級生…
複雑な繋がりに、翔は溜息を吐き出した。
土日休みが明け出社した月曜日。
朝から翔は、新しい取引先の事で部長に呼び出しを受けていた。
「この会社は子会社なんだけどな、親会社は結構大手だからな。しっかり頼むぞ」
大きな仕事を任されるのは嬉しい。
だが…
(この親会社って…琉の勤めてる会社じゃん……)
資料を捲りながら、翔は零れそうになった溜息を飲み込む。
「向こうの担当者から、若い女子社員も連れて来て欲しいという要請があってな」
(なんだそれ、相手はセクハラおやじかよ⁈)
「……多分、冗談のつもりだとは思うがな」
顔を歪める翔に気付いてか、部長が困ったように笑いながら付け加えた。
「事務担当だが、今回は槙野くんに頼む事にした」
槙野…渚⁈
琉の子会社に、琉の同級生…
複雑な繋がりに、翔は溜息を吐き出した。