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刺激を求める女‥
第4章 未来

トントン‥

「英介さん、ご飯出来ましたよ」

自室でスーツを着替えていると尚が呼びにきた。

「ああ、今行く」

「はーい」

ネクタイをわざと緩めダイニングへ行きテーブルにつくと‥


「‥英介さん、ネクタイどうしたの?」

「ネクタイ?」

「緩んでいる‥」

「ああ、今朝は上手く結べなくてな」

「じゃあ顔少し上げて‥」


尚はそう云うと椅子に座る俺の前に立ちネクタイに手を掛けた。

下から尚の顔を見上げていると、それに気が付いた尚が呟いた。


「‥何、見てるの?」


「夫婦みたいだな‥と思って」


「‥えっ!?もう、冗談はよしてよね。‥はい、出来たわよ。苦しくない?」


首を傾げて尋ねる顔‥


「大丈夫だ、ありがとう」

チュッ!

俺は尚の頬にキスをした。

「えっ‥」

真っ赤な顔して立ちすくす尚にまたキスをした。


今度は唇に。


その後も尚の顔は真っ赤なままで直ることはなかった。
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