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第10章 菜々姫～囚われた戦国の美妻

上半身を倒した甚八が、菜々の唇を吸った。

そして、深々と貫いたものを、何度かぐいと押した。

奥方の秘唇が震え、しもべのそれに吸い付いた。

「あっ・・・・・・・」

菜々が歓喜の色を浮かべた。

「参ります、奥方様・・・・・・・・・・」

甚八が、屈強な下半身を菜々に限界にまで密着させた。

森の中で陵辱された一夜の記憶。

そして勝重の姿。

体奥によぎるのを感じつつ、菜々は目の前にいる男を強く欲した。

「甚八・・・・・・、ああっ、わらわを・・・・・・・・・・」

顎を反らすように上半身を震わせ、菜々は声を漏らした。

形よく丸みを帯びた菜々の乳房が官能の色を浮かべる。

この男に全てを与えられる。

彼の体奥から放出される、性の情熱の全てを。

菜々の肉体はそれを感じ、男の肉棒を自ら締め付けた。

「ううんっ・・・・・、早くっ・・・・・・・・」

甚八が、菜々にとどめを与えるように、最後に強く腰を振った。

「奥方様・・・・・・・」

「ううっ・・・・・・・、ああっ、もう・・・・・・・・・・・・」

「奥方様・・・・・・・・、ああっ、参ります・・・・・・・・・」

「甚八・・・・・、あっ・・・・・・、ああっ、堪忍っ・・・・・・・・」

その瞬間、菜々の全身が強く震え、男の裸体にしがみついた。

甚八は、挿入したものを引き抜こうとはしなかった。

彼は、己自身を人妻の最奥部にまで到達させた。

激しく腰を震わせ、己の全てを雌の体奥に解き放つ獣。

甚八は、そのままの体勢で菜々の裸体を抱き続けた。

やがて、ぐったりとその巨躯を脱力させ、甚八は菜々の上に重なった。

広間にいる皆が、男が城主の正室に何を与えたのか、それを悟った。

ハアハアハア・・・・・・・

甚八と菜々は、濡れた裸体をきつく抱き合ったまま、息を乱し続けた。

菜々の指先が、男を癒すようにその肌を撫でている。

長く官能的な美脚を、彼の腰にきつく絡めたまま。

「甚八よ・・・・・・・」

「奥方様・・・・・・・」

意識を朦朧とさせたまま、二人は唇を吸いあった。

そのときの菜々の脳裏に、勝重の存在はなかった。

ここにいて、強く抱いてくれる男のことだけを、若妻は想っていた。