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人妻コレクション~他人に抱かれる妻たち
第16章 奈穂子~無人島での出来事
「ママ、こっち、こっち!」

白い砂浜をかける少年の頭上には、真夏の太陽があった。

「遠くに行ったら危ないわよ!」

奈穂子は一人息子の姿を見つめ、隣に座る夫に笑いかけた。

「あんなにうれしそう」

「なんといっても無人島に来たんだからな」

「ええ」

36歳になる主婦、奈穂子。

3歳年上の夫は食品企業に勤める会社員だ。

夏休み、毎年恒例の家族旅行。

今年、夫が選んだ目的地は南の島だった。

夫、そして10歳になる一人息子との5日間の家族旅行。

今回は3人に加え、夫の姉の子供である大学生の将吾も同行している。

息子の遊び相手になってやってほしいと、夫が将吾の同行を頼んだのだ。

「将吾君、大学のほうは休みなんだろう?」

「ゼミ合宿の前ですから、ちょうど空いてます」

将吾は、かつて奈穂子の自宅によく遊びにきた。

長男の兄のような存在として、いろいろ付き合ってくれたものだ。

大学生になってからは足が遠のいたが、身近な存在であることに変わりはない。

「将吾君が来てくれるなら退屈しなさそうね」

長男の世話は将吾に任せ、たまには夫とのんびり過ごしたい。

奈穂子はそんなことを今回の旅の楽しみにもしていた。

最近特に夫は忙しく、妻との会話さえも少なくなっていた。

心配された台風も遠ざかり、天気は最高だった。

滞在3日目、奈穂子たちは本島からボートで1時間の距離にある無人島に出かけた。

人数限定の日帰りツアーであったが、奈穂子たちは何とか参加することができた。

ツアー一行はガイドを含めて総勢15人程度。

よく晴れていたが、波は高かった。

荒波に船酔いする参加者もいたが、ボートはどうにか島に着いた。

「無理して来た甲斐があったな」

「将吾君もまるで子供みたい」

「しばらく見ないうちに大きくなったよなあ」

「ほんと。勉強好きな子って感じじゃないわ」

将吾は昔から運動が苦手で、おとなしいタイプだった。

だが、今、水着姿で砂浜をかける彼の姿は、たくましい20歳の若者のそれだった。

「俺たちも少し泳ごうか」

「ええ」

奈穂子は夫の誘いにうなずきながら、タンクトップとショートパンツを脱いだ。

「ビキニなんて何年振りだい?」

「やだ、からかわないで」

「大丈夫、よく似合うよ」

夫の言葉に、奈穂子は恥ずかし気に顔を染めた。
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