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人妻コレクション~他人に抱かれる妻たち
第18章 貴子~息子の友人の父親との出来事
「ママ、また陽太君のところに行ってくるよ!」

学校から戻ったばかりの一人息子、隼人の叫び声が聞こえる。

「隼人、待って。これ一緒に持っていきなさい!」

「早くしてよ」

玄関でじれったそうにする息子に、貴子は洋菓子の入った袋を渡した。

「これ、陽太君と一緒に食べて」

「サンキュー、ママ」

飛び出していく息子に、貴子はあきれたような笑顔を浮かべた。

37歳の貴子は、3歳年上の夫、そして10歳の一人息子と3人で暮らしている。

会社員である夫は毎日帰りが遅く、地方への出張も多い。

午前中は近くのスーパーにパートに出かける貴子もまた、多忙な日々に追われていた。

ここのところ、息子は毎日帰宅するとすぐ家を飛び出していく。

同じマンションに住む同学年の陽太と遊ぶのだ。

自宅の建て替えのために、陽太の家族が一時的にこのマンションに越してきたのが数か月前。

あと数か月はこのマンションにいるとのことだ。

もっとも、家族といっても少し特殊な環境だった。

以前、友人から聞いた話では、陽太の母親は現在海外にいるとのことだった。

何でもバリバリのキャリア志向の女性らしく、1年間という期間限定で海外に単身赴任しているらしい。

「陽太君のパパも普通のお勤めみたいだから。大変よねえ、1年といっても」

そんな話を聞いたことがあったが、しかし、貴子はそれ以上のことはよく知らなかった。

何度か陽太の父親とマンション内で挨拶を交わしたことはあった。

「陽太の父親です。すみません、いつも息子が遊んでもらってるみたいで」

貴子よりも年下に見える彼は、とても感じがよく、好感が持てるタイプだった。

「こちらこそ。毎日陽太君と遊べてすごく楽しいみたいなんですよ」

近くに住む祖母が手伝いに来ているようだが、それでも父子だけでは大変だろう。

1年限定と言っても、自分がそんな道を選択することは、貴子には考えられなかった。

短大卒業後、数年間事務職として働いていた貴子。

夫と出会い、結婚すると同時に退職した貴子は、自身のキャリアを追及していくような女性ではなかった。

母親としては、離れて暮らす一人息子のことがさぞ心配なことだろう。

せめて同じマンションにいる間は、できる限りサポートしてやりたい。

駆けていく息子の姿を見つめながら、貴子は改めてそんなことを思っている。
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