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人妻コレクション~他人に抱かれる妻たち
第18章 貴子~息子の友人の父親との出来事
「こんにちは」

土曜日の午後遅く、貴子は少し緊張を感じながら、息子の友人宅を訪れた。

子供たちがはしゃぐ声が室内から届く。

「奥様、今日はお世話になります。さあどうぞ」

ドアを開けたのは陽太の父親だった。

紺色のシャツにチノパンという姿の彼は、スーツ姿とはまた違う印象を貴子に与えた。

ドアのこちら側で立ったまま、貴子は笑顔を浮かべて頭を下げた。

「息子のこと、いつもありがとうございます」

「奥様、こちらのほうこそ助かってるんですよ」

「二人とも、遊んでるみたいですね」

「ええ。うるさいですよ」

笑いながら、彼は貴子が持つ荷物に気付いたように、手を伸ばした。

夕食を準備するつもりの貴子は、パートで勤めるスーパーで食材をたっぷり買ってきたのだ。

「奥様、お持ちします」

袋を持とうとする彼の指と貴子の指が、一瞬触れあった。

「あっ、すみません・・・・」

貴子は素直に袋を彼に渡し、家の中に入った。

「やってるわねえ、二人とも」

リビングでは、二人がゲームに夢中だ。

「何だ、ママか」

「何よ、それ。失礼ねえ」

貴子と息子の会話に、背後にいた陽太の父親が笑う。

「奥様、台所をご案内しますよ」

「うちと同じみたいですから、要領はわかると思いますよ」

貴子は、袋を下げた彼と一緒に台所に向かった。

台所で二人きりになったとき、彼が少し改まった様子で貴子に頭を下げた。

「改めまして挨拶させてください。陽太の父親、渕上と申します」

「あっ、お世話になっております。隼人の母親、戸崎です・・・・」

「確か貴子さん、でしたよね?」

彼は少しためらいながら、言葉を続けた。

「奥様、っていうのも何だか堅苦しいですから、下の名前でお呼びしていいですか」

彼の言葉は、貴子の緊張を少し和らげてくれた。

「勿論です。遠慮なく名前で呼んでください」

そう答えながら、貴子は少し考え、そして彼を見つめた。

「こちらからは・・・・、じゃあ渕上さんで・・・・」

「それでもいいですし、陽太パパでもいいですよ」

少し照れた様子で、彼は貴子の視線に応えた。

「じゃあ、そうさせてもらいますね」

緊張に代わり、何かを楽しみにするような気分が、いつしか人妻の体奥に芽生えている。

それは、もう随分長い間、貴子が忘れていた気分だった。
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