この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
人妻コレクション~他人に抱かれる妻たち
第21章 希実子〜診察室の女医
「最近、体調で気になる点はありますか」

机上の書類を見つめたまま、女医は西崎にそう聞いた。

「ちょっと疲れやすくなったみたいです」

「どんな風に?」

医師は初めて西崎を見つめた。

「朝起きれないとか、帰宅してすぐ横になるとか」

「食欲は?」

「ありますが、胃腸の調子もおかしくて」

「便秘、それとも下痢?」

年下の女性医師は、表情を崩すことなく、西崎に質問を繰り返す。

「何となくお腹が張る感じが・・・」

「他には何かありますか」

「いえ、あとは特に・・・」

もう一度書面を見つめ、医師は机の前に何枚かの写真を掲げた。

「こちらが胸部レントゲン、それと胃のバリウム・・・。これから精査しますが、初見では問題なしと報告が来てます」

西崎はわずかな安堵を感じた。

「こちらが血液検査・・・、異常値は・・・ないですね。肝機能も正常です」

「そうですか・・・」

「特に悪いところは今回もありませんね。ご安心ください」

緊張から解放された西崎だが、体調がどこかすぐれないことがやはり気になった。

「皆さんそうですよ」

依然として硬い表情のまま、女医は彼に向かって言った。

「更年期と言ってしまっていいかもしれませんが」

「更年期、ですか」

「会社でも家庭でも大変な世代ですから。どこかおかしくなって当たり前、くらいに楽に考えてください」

何枚かの書類を揃え、彼女はもう一度西崎のことを見つめた。

「では最後に診察しましょうか」

例年と同じ流れだった。

西崎は聴診器を上半身にあてられ、目、喉を調べられた。

「ベッドに行ってください」

ベッドに横になった彼は、彼女に簡単に腹部のあたりを触診された。

「問題ないですね」

服を整えた後、西崎は再び椅子に座った。

「検診結果の送り先は今年も会社でいいですか?」

「はい」

「ではこれで終わりです。お疲れ様でした」

全てが終了し、西崎は椅子から立ちあがろうとした。

だが、どういうわけか、まだ言い残したことがあるような気がする。

「どうしましたか?」

書面にペンを走らせながら、女医は彼に聞いた。

「先生、あの、申し上げにくいことなんですが」

「気になることがあればどうぞ」

視線を合わせようとしない女医の横顔を見つめながら、彼は言った。

「最近、あれができなくなったんです」
/748ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ