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人妻コレクション~他人に抱かれる妻たち
第25章 涼子〜娘の家庭教師
「私、優斗先生にお願いするわ」

体験レッスンとして、一度彼に教えてもらった娘はすぐにそう言った。

「いいの、紗絵?」

「そろそろ本腰入れて勉強しなきゃって思ってたところだから」

夏休みが始まる頃、若い家庭教師がここに通うようになった。

週3回、2時間程度を目処に始まった娘と彼の時間。

やがて娘は吹奏楽部を引退し、言葉通りに勉強に集中するようになる。

「お母さん、頑張ってますよ、最近の紗絵ちゃんは」

彼は穏やかな性格で、信頼のおけそうな若者だった。

難関大学に現役合格したという驕りとも無縁で、さっぱりとした雰囲気の持ち主。

そして、友人の言葉以上にハンサムな顔立ちをしていた。

夫よりも高い身長は180センチを超えている。

「僕、サッカーサークルに入っているんです」

高校時代に付き合っていた彼を、その若者はどこか思い出させてくれる。

そんな彼が、娘の成績を誉めたのは11月のある日のことだ、

娘はまだ帰宅していない。

涼子は彼と一緒にコーヒーを飲みながら、会話を楽しんだ。

「紗絵ちゃん、模試の結果も良くなってきましたよね」

現役生は秋から冬、そして2月まで成績が伸びるという言葉を、涼子は以前聞いたことがあった。

「これまでやってなかっただけじゃないかしら」

ハンサムな若者を目の前にして、午後の僅かなひと時をゆったりと過ごす。

いつしか、人妻には彼と二人きりのこの時間がささやかな楽しみになっている。

「それに、優斗くんのお陰だと思うわ」

「僕なんて何もしていませんよ、お母さん」

彼に見つめられ、涼子はなぜかドキドキしてしまう。

「優斗くんに教えてもらうようになってからよ、紗絵が本気になったのは」

「紗絵ちゃんの頑張りと、それにお母さんのサポートがあるからだと思います」

「お上手なのね、優斗くんって」

二人で親しげに見つめ合い、笑っているところに、娘が帰宅する。

「ずるいなあ、また二人でデート楽しんでる」

「紗絵、バカなこと言わないで、ほら、先生にご挨拶なさい」

母親にそう言われた娘は、少し顔を赤らめて言った。

「こんにちは、優斗先生」

「こんにちは、紗絵ちゃん。元気だったかい」

「はい」

この頃からかしら、二人の関係が深まっていったのは・・・。

今になってみれば、涼子にはそんな風に思えなくもなかった。
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