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人妻コレクション~他人に抱かれる妻たち
第26章 遥〜夫の弟に求められて
寂しい葬儀だった。

「ちょっときつかったな」

自宅に戻った夫、賢は黒のスーツを脱ぎ捨て、ソファに倒れ込んだ。

遥にとっても今日は長く、つらい1日だった。

「智史さん、見てられなかったわ」

ソファに体を沈める夫に声をかけ、遥は喪服姿でクローゼットに向かう。

「智史の奥さんが危ないらしい」

夫からそう聞いたのは、3ヶ月ほど前のことだった。

食品メーカーに勤める夫、賢と結婚してもうすぐ5年。

今年36歳になる遥。

3歳年上の夫、賢とは学生時代の友人に紹介されて出会った。

子供はまだいない。

だが、夫婦関係に問題はなく、遥は夫と二人でここまで穏やかに過ごしてきた。

夫からもたらされた突然の情報は、そんな人妻の平穏を確かに乱すものだった。

「智史さんの奥様が?」

「この1ヶ月が山みたいだ」

「そんな・・・」

夫の5歳下の弟、智史。

兄より早く結婚した弟、そして彼の妻とは、遥も何度か会ったことがある。

夫の弟という存在は、遥にとってどこか不思議な気分を与えるものだった。

それは、彼が兄と違って社交的とは言えず、無口なタイプであることも影響したのかもしれない。

「智史です、よろしく・・」

「こいつ、俺と違って天才肌の男だから。少し付き合いにくい面もあるけど。よろしく頼むよ」

「遥です。こちらこそよろしくお願いします」

智史の妻もまた、おとなしそうなタイプだった。

だが、その夫婦は仲が良く、遥にはお似合いのカップルに思えた。

幸せそう・・・

先輩夫婦として、遥は夫の弟夫婦をどこか眩しく見つめたものだ。

その妻が、突然の病魔に襲われたというのだ。

「まだお若いのに・・・」

彼女は遥の1歳年下だった。

結局、皆の願いも虚しく、この日の葬儀を迎えることになった。

弟夫婦にも子供はいない。

親族だけが参加した葬儀では、打ちひしがれた智史の姿だけが遙の印象に残った。

夫にとっても、それは同じはずだ。

夫の気持ちを想像しながら、遥は姿見の前でネックレスを外した。

「遥・・・」

いつしか背後に夫がいる。

「あなた・・・・」

バックから抱きしめ、両手で乳房を揉みしだいてくる夫。

「駄目っ、あなた・・・・」

「何だか興奮するんだ、遙の喪服姿が」

息を荒げた夫にベッドに組み伏せられ、遥は喪服姿で色っぽく悶えた。
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