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half. ~Sweet blood~
第11章 主か、家族か…



「びびんなよ」


「それは分かんねーな
血吹き出たらさすがにびびる」


「再生してく、吹き出ねーよばーか」




手首に当てられた刃先、めり込むように深く刺さっていく。抉るようにゆっくりと引かれ、微かに滲み出す血液…



息遣い荒く扇情的な眼差しが俺を捉えた。
ルシア…そんな顔されたらさ
俺止まんねーから。



次第に塞がっていく傷跡に、舌を這わす。気付けば塞がってしまう傷。そこに再び刃を当て切りつける。何度かした時…分かったんだ。




「ルシア…お前も、相当甘いな」


「言ってろ、これでも痛みあんだぞ」


「じゃぁ、最後は此処からもらうかな」




ルシアがしたように、下唇を噛み滲んだ血を喉に流す。舌を絡め互いの唾液を絡めた…いつもと違うのは、ルシアの味がするって事だけ…



「昂…っん、歯…出てんぞ…ハッ…ん」


「あぁ…小さいのがな…っ」



昂、おまえがいつか後悔した時。その時は一緒に眠りについてやるよ。それが俺の今望むことだからな。



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