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第15章 幸か、不幸か…

「ﾕｷﾁｬﾝ…」


「んー」


「辛い…？」


「どーだろうな」


「ルシア君が好き？」


「んー、そうだな…好きだな」


「そっか」


「達希、ありがとな」


「えっ、逆にごめんだし」


「心配してくれてんだろ」


「友達じゃん」





忘れなきゃいけねーって、ずっと思ってたんだ。達希に流されて甘えていたら楽だって…。どうする事も出来なかった俺は灰色の世界をさまよってた。慣れてきたはずなのにな…



「すっきりしたよ、ルシアが幸せならそれでいい。俺が出る幕じゃねーよな」


「俺がいるよ」


「ははっ、傷の舐め合いかよ」


「それでもﾕｷﾁｬﾝが笑ってくれるなら。確かに俺父さんの変わりにﾕｷﾁｬﾝを誘ったけど、でも好きだなって気持ちは嘘じゃないよ？だからさ…ﾕｷﾁｬﾝも俺見てよ」


「そんなに切り替え早くねーよ」


「傷心につけ込むのも手だからね」


「達希は…辛くねー？」


「大切な人には笑ってて欲しいでしょ？ﾕｷﾁｬﾝが笑ってくれるなら幸せだよ。たから早く流されちゃってよ」


「ふはっ、言うな達希も」


「そーやって笑っててよﾕｷﾁｬﾝ…」