この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
half. ~Sweet blood~
第16章 道




ルシアの甘い香りにも馴れてきた。渇望する事もなくなり、今では口付けを交わした時に舌に絡む血液だけ。瞬間感じる痛みすらが…快感に変わっていく。



「何年生きたかなんてどうでもいい、むしろ生きてないのかもしれないからな」


「不思議な事を言うんだな」


「だって死なないなら、元から死んでるようなものだろ」


「言いたい事は分からなくもないけど、じゃぁ死んでるってゆーのか」


「冷たいだろ」


「あぁ…」


「昂だって気付いてるんじゃねーの」


「なんとなくだけど、言わないようにしてたな」


「俺が昂を殺しちゃったか…」




なんとなく。本当になんとなくだ。そうじゃないのかって、内心思っていたんだ。人肌より冷たくなった身体に…




「死んだんじゃねーよ」


「じゃぁ生きてるのか?」


「こういう道もあっていいんじゃね?」


「死んでもない生きてもない?」


「そこにルシアがいれば問題ない」


「あぁ」


「でも不思議だよな」


「なにが?」


「死んでたんならhalfじゃないだろ?vampireでいいんじゃねーの」


「しらねーよ、お前等がつけた呼び名だろ」




赤く光る回転灯、運ばれていくサラリーマンを眺めた。人だかりはさらに増し、アスファルトは紅く染まる。



/139ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ